こころのビタミンB・バックナンバー

1〜10


No. 1 みことばはともしび

 あなたのみことばは、私の足のともしび、私の道の光です。
     詩篇119・105

 フィリピンから日本のクリーニング工場に出稼ぎに来ている男性の話が、新聞に載っていました。
 カトリックの国フィリピンに住む奥さんから、聖書のみことばが引用された手紙が届き、「浪費や遊興を慎むように」と記されていたそうです。先進国ではあってもモラルが乱れ、お金がすべてであるかのような価値観が支配する誘惑の多い日本で、聖書の教えを道しるべとして歩むようにとの、切なる願いが読み取れます。
 『クリスマス・キャロル』などの作品で有名なイギリスの作家チャールズ・ディケンズは、彼の息子たちが人生の旅路に立つ際に、長男から始めて、次々と聖書を渡して諭したといいます。「人間のいろいろな解釈や作りごとを差し置いて、聖書によって導きを受けるように」と。手元を離れ、ひとり立ちしていく息子たちに向けた、「これからの人生はこの聖書をともしびとしていくように」との親心がうかがえます